2025年度数学科リレー講座4日目
2025.08.27
「ルベーグ生誕150年記念」と銘打って開講されている本年度の数学科リレー講座、前半3日間から少し時間が空いてしまいましたが、本日4日目は「ルベーグ測度」を柱に講義を展開しました。
前半は、まず“面積や長さをどう測るか”という素朴な問いから出発し、ジョルダン測度の考え方を紹介しました。ジョルダンの枠組みでは、例えば単位正方形内の有理点全体は内測度と外測度が一致せず面積が定まらないことを図を用いて確認しました。続いて視点を切り替え、可算個の半開区間による被覆で定義する“外測度/内測度”からルベーグ測度を導入し、区間 [0,1]の有理点集合のルベーグ測度が 0 になることを示しました。最後に、単位正方形から xが有理数 の縦線分を除いても面積は 1 のまま変わらない(取り去った集合が測度 0である)ことを演習で確かめました。
後半は、6日目の目標である収束定理の証明に必要であるルベーグ測度の完全加法性を示しました。まずはルベーグ可測の定義を述べ、劣加法性などのルベーグ測度が持ついくつかの性質を解説しました。次にカラテオドリの意味での可測性を紹介し、完全加法性を示すための補題を証明しました。最後に、ルベーグ可測であればカラテオドリ可測であることは認めた上で、完全加法性を証明しました。
以下、生徒の感想です。
・ルベーグ測度の完全加法性について集合を使った説明があり、直感的に理解することができた。(中2)
・直感的に、直線や有理数の点の測度が0であることは分かっていたが、ルベーグ測度を考えることでそのことが実際に理解できてよかった。(中3)
・カラテオドリの意味で可測の定義にある任意のEとして可測でない集合をとっても成り立つというのが面白いなと思いました。また、ルベーグ可測集合を取り扱うことにより、扱いやすい外測度をすぐに測度に直せて良いなと思いました。(高2)